大学院生時代に、社会人の友人を持って気づいたこと
僕は、浪人1年+大学生4年+大学院生2年の、合計7年間を「学生」と呼ばれる立場で過ごしてきました。 ストレートで総合大学をでた人と比べて3年間、高卒の人と比べて7年も、余分に学生生活を送ってきたことになります。 以前仲が良かった多くの友人たちは、今では社会でも、すでに新人と呼ばれる立場を卒業し、後輩を育てる側にもなっています。
大学院在学中に、彼らと久しぶりに会って気づくことがありました。 僕もこの春から社会人となってしまう身ですので、 この気づきや価値観が失われてしまう前に、ブログに書き留めておこうと思います。
金銭的価値観が合わなくなる
これがなんと言っても一番大きかったです。 金銭的価値観が変わってしまうと、 何か心理的な距離が生まれてしまった様な気がします。 僕だけでしょうか?
食事
生活に余裕が出たからか、食費にお金を割く人が増えたように思いました。 お互い学生の時は、「軽く牛丼食べて行こうぜ!」みたいな絡みがよく合ったのですが、 この二年間、誰かと牛丼屋に入った記憶がありません。
お金がないから宅飲みで!みたいなことも減りました。 これは、社会人となってしまった彼らが、 週末以外に簡単に泊まりに来れないという理由もあるかとは思います...。 仕方ないっちゃ仕方ないことですが、やはり寂しいなと感じることはありましたね。
旅行
やはり、社会に出て、旅行にお金をかけるようになった友人が多いような気がします。 僕としては、旅行に行く主な目的が気晴らしですので、 車でちょっと遠出できればいいのです(卒業旅行とか、そういう特別な旅行は別です)。 しかし社会人になった友人たちは、金銭的に余裕があるからか、 行ったことのない県、あわよくば海外に行ったりしていました。 あまり遠い場所に誘われると、安いホテルなどを見つけなければ旅行に行けず、 誘ってくれた友人に迷惑をかけてしまった様に思います。
院生=学生の延長=たくさん遊べる!という誤解
院生も大学生なんだから時間があるでしょ?と、 学外の友人に言われたことがあります。 正直に言って、ないです。
授業数は確かに少ないですが、 この時間この授業に出席していれば卒業できるよ〜、 みたいな世界ではありません。 日々の研究の結晶である修士論文が、教授陣に認められ、 卒業に足ると判断された時初めて卒業できます。 実験や解析に時間のかかる研究を行なっている人の中には、 卒業のために沼のように時間を使わなければならない人もいます。
研究時間を割かねばならない、 というだけでなく、それ以外の時間を使って、 交際費や生活費を生み出さなければなりません。
僕をはじめ、研究室や学科の何人かは、夕方まで研究し、 その後バイト、みたいな生活を送っており、 皆忙しそうにしていました。 部活をやっていた方ならわかると思いますが、 院生時代の日常は、中高時代のそれに近いかもしれません。 学業の後に部活、夜クタクタになって帰宅。
しかしさらに辛いのが、一人暮らしによる食事の用意や家事の手間。 帰宅後も疲れた〜ゴロン!みたいなことは、気安くできません。
社会人の友人たちを前にして、 どちらが忙しいと張り合うつもりは毛頭ありません。 ですが、大学院生は研究を仕事とする無賃労働者のようなものだという認識が、 もっと広まって欲しいものです。
ライフイベントが一回り早く訪れる
社会人に比べ、ライフイベントの進展が遅れていることに気づきました。 早ければ早いほど良いわけではないでしょうが、思うところはやはりありますね。
結婚
仲が良かった地元の友人の中には、結婚して子供を育てている人たちがいます。 Facebookからも、同級生同士が結婚した報告が続々と届きます。 一方僕は、25歳にも関わらず、年収100万ちょっと。 到底結婚して子育てなんて考えられません。
ザ・ヤンチャ坊主だった友人も、今では一児の父として落ち着きを見せ、 大人な雰囲気を纏っています。 自分がまだまだ子供のままでいる様な気がしてきました。
転職活動
昨年のことです。「俺実は今。転職活動してるんだ。」と打ちあけれくれた友人がいました。 その当時の僕は、就活を終え、いよいよ来年から就職だ!みたいな時期でしたので、 転職活動という言葉が、とても異質な単語に感じられました。 新卒で入った会社に見切りをつけなければいけないくらい、色々なことを経験したに違いありません。 彼が随分と先のステージにいるような気がしました。
最後に
「俺も学部卒で社会に出ていれば!!」みたいなことを思ったことは、何回もあります。 しかしそんなことは、今考えても全くしょうがないことです。
それに、大学院に入って、修士としての2年間を全うできて、 今では本当に良かったと感じています。 なぜその様に感じたかは、また別の記事でまとめる予定です。
残りの1ヶ月も、悔いのないように過ごせたらなと思います。 ではまた🙇♀️